脊柱管狭窄症の症状とは?

脊柱管狭窄症は、脊柱管が狭まり、神経根や馬尾が圧迫される疾患です。主に以下のような症状が現れます。

 

  • 腰痛: 長時間の立ち仕事や重いものを持つ動作によって悪化することがあります。
  • 下肢痛: 歩行時や立ち上がる際に感じる痛みが一般的です。
  • 下肢のしびれ・筋力低下: 足が「重い」感じや歩行時の不安定感が現れることがあります。
  • 膀胱・直腸障害: 進行した場合に現れる重篤な症状で、専門医の診断が必要です。

 

60歳以上の人に多く見られる病気ですが、適切な治療と予防により、生活の質を保つことが可能です。

脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の主な原因には以下のようなものがあります。

  • 靭帯の肥厚: 年齢とともに靭帯が厚くなり、脊柱管を狭める可能性があります。
  • 腰椎の変形: 腰椎の変形やスリップにより、神経を圧迫することがあります。
  • 遺伝的要因: 家族内に同じ症状の人がいる場合、遺伝的要因が影響している可能性があります。

また、歩行したり長時間立位でいることで症状が誘発されます。
これを間欠性跛行と呼び、脊柱管狭窄症の最大の特徴となります。注意すべき点として、他にも閉塞性動脈硬化症があるため、医師による丁寧な診察が診断には不可欠です。

腰部脊柱管狭窄症の治療

脊柱管狭窄症の治療は、以下の方法があります。

1.薬物療法

症状を緩和するために以下の薬が使用されます。

  • 消炎鎮痛剤: 痛みを和らげ、炎症を抑える効果があります。
  • プレガバリン: 神経障害性疼痛に特化した薬です。
  • 漢方薬: 東洋医学のアプローチで、体質に合わせた治療を行います。

消炎鎮痛剤には、アセトアミノフェンや非ステロイド性消炎鎮痛薬があります。プレガバリンは神経障害性疼痛に効果があります。当院では、漢方薬による治療も行っており、牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)や疎経活血湯(そけいかっけつとう)を用いています。

2.リハビリテーション

リハビリテーションでは、体幹部や下肢の筋肉の張りを和らげるために、ストレッチや筋力増強訓練を行います。

痛みによって筋肉が過剰に緊張している場合もありますが、リハビリテーションによってその症状を改善することができます。また、腰痛が強い場合には、局所的に安静をとるために腰部にコルセットを使用することがあります。

3.ブロック療法

腰部脊柱間狭窄症に対しては腰部硬膜外ブロックなどが有効であり、薬物療法やリハビリテーションが無効な場合に行います。

4.外科的治療

これらの保存療法を2〜6ヶ月間行っても症状が消失しない場合、外科的治療が考慮されます。また、発症初期であっても、下肢の著明な筋力低下・感覚低下、膀胱・直腸障害を認める場合は緊急手術となることがあります。

脊柱管狭窄症には、早期の治療が大切です。症状がある場合は、早めに専門医に診てもらいましょう。

予防策としてできること

  • 定期的な運動: 特に背中や腰を鍛える運動が効果的です。
  • 正しい姿勢を保つ: 日常生活での姿勢に注意し、背中の負担を減らします。
  • 定期的な健康診断: 早期発見・早期治療が重要です。

まとめ

腰部脊柱管狭窄症は、薬物療法、リハビリテーション、ブロック療法をはじめとする保存療法がまず選択されます。

これらの保存療法によって症状が消失しない場合、外科的治療が考慮されます。また、発症初期であっても、下肢の著明な筋力低下・感覚低下、膀胱・直腸障害がある場合は緊急手術が必要です。

治療の選択肢は多岐にわたりますが、医師による丁寧な診察を受け、最適な治療法を選択しましょう。

*:Suzuki Y, et al. Antinociceptive effect of Gosha-jinki-gan, a Kampo medicine, in streptozotocin-induced diabetic mice. Jpn J Pharmacol. 1999;79:169-175.