西新井駅前、整形外科、リハビリテーション科、ペインクリニック内科の足立区西新井にある帝都メディカルクリニック西新井駅前院
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頚肩腕症候群とは
頚肩腕症候群は読んで字の如く、頚(くび)と肩と腕に痛みが出る症候群のことを指します。症状からまとめられた症候群ですので、病名ではありません。痛みが症状の中心ですが、重だるさ、頸部可動域の低下、腕のしびれなど症状は多彩です。
頚肩腕症候群の原因は様々ですが、多くは頚部脊柱起立筋が緊張して起こる頚椎前弯の減少(いわゆるストレートネック)です。その他、変形性頚椎症や頚椎椎間板ヘルニアなどもありますが、頻度は非常に少ないです。
症状を和らげるためには原因をはっきりさせることが重要ですので、理学所見のほか頚椎レントゲン所見を元に原因を診断し治療を行ないます。
頚肩腕症候群の原因
頚肩腕症候群には大きく分けて2つの原因があります。
ひとつは筋肉由来のもの、もうひとつは頚椎由来のものです。
前者は筋筋膜性疼痛症(MPS)と呼びます。後者には椎間関節痛、変形性頚椎症、頚椎椎間板ヘルニア、頚部脊柱管狭窄症などが含まれます。
MPSは頚部の筋肉が急激に収縮したり、筋と筋膜が癒着を起こすことで頚部痛を起こします。前かがみの姿勢や長時間のスマートフォンの閲覧、同じ姿勢でのデスクワークなどをすると筋緊張が強くなるため、MPSを生じやすくなります。
椎間関節は上下の脊椎をつなぐ関節で、頚椎には左右8対存在しています。脊髄神経から後枝内側枝と呼ばれる細い神経が椎間関節周囲に伸びており、椎間関節周囲の炎症が波及したり物理的に障害されることで疼痛を引き起こします。
変形性頚椎症、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症は、頚部脊髄神経が圧迫されることで症状を出します。痛みと同時にしびれを出したり、筋力低下を起こすことがあります。
頚肩腕症候群の治療
頚肩腕症候群の治療は、薬物療法、リハビリテーション、ブロック療法に大きく分かれます。
薬物療法では、消炎鎮痛剤や筋弛緩薬、筋緊張をとるような漢方薬を使用します。消炎鎮痛剤には、アセトアミノフェンや非ステロイド性消炎鎮痛薬が用いられます。症状が自然軽快するまでの間、少しでも楽にお過ごし頂くために処方しています。腎機能、肝機能障害があると使用できない場合があります。
リハビリテーションでは頚部の筋緊張を和らげるように、ストレッチを行ったり、頚部にコルセットを使用して局所の安静を図ることがあります。
MPSに対して有効なブロック療法にトリガーポイント注射があります。トリガーポイント注射は、医師が患部を触診し筋硬結を触れたところ(トリガーポイント)に注射を行う方法です。通常、トリガーポイントには圧痛を伴うことが多く、症状のある部位と一致しています。筋肉と筋膜の間に針の先端を位置させ、薬液を注入します。
椎間関節痛に対して有効なブロック療法に椎間関節ブロックがあります。トリガーポイント注射よりも深部にまで針を刺入し、椎間関節内に局所麻酔薬を注入して鎮痛を行います。左右同時に行ったり、複数の椎体レベルで行うこともあります。
そのほか有効なブロックに星状神経節ブロックがあります。頚部周囲に分布する交感神経の根元をブロックすることで血流を増加させ、痛みを軽減します。